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「デザイン」に目を向けよう



スクールでは、パターン・縫製などの「作り方」をメインにして教えてきました。

犬服教室では、デザインを学んでいただく時間を設けていません。

専門クラスでは、企画デザインの練習を少ししていただきますが、

回数が少なく不十分だと感じています。もっと回数をこなしてもらえると良いのにな、

と前々から思っていました。



「自分で作って販売したい」と希望する人は多いので、それを例に考えると、

自分で「企画デザインすること」「作ること」「売ること」の3段階がまず必要。


作れないと形にできないから、「作ること」を一番に重要視しがちで、作れたらなんでもできる、販売もできる、と思いがちですが、いざ販売する、となる段階で肝心になってくるのは「企画デザイン」と「売ること」だと思います。



どのレベルを目指すのか?で、人により違いは出てくると思いますが、

どれかをおざなりにしては、うまくいきにくいと思います。

そして、一番、おざなりにされやすいのが「企画デザイン」ではないかと...。


「デザインを学ぶ」ことにピンとこない人も多いような...。





実際に、デザインを軽んじている人は多いと思います。

「練習してデザインが上手くなっていく」ことを知らない人も多いです。


パターンやミシンと同じ。

ジャンルは違うけど、練習や向かい方で上達は可能です。




あるスポーツ選手が「ある程度までは努力で誰でもいける。オリンピック出るまではいけても、それ以上の(オリンピックの金メダルレベルとなると)持って生まれた骨格や体の質の違いが大きく影響してきて、それらを生まれながら持っている人にはどれだけ頑張っても叶わない」のようなことを言っていました。


デザイン分野でも、一流の域までいくと、その中で飛び出るのは持って生まれた何かがあるのかも?しれない。(一流の超越した世界のことはその中の人にしかわかりにくい^^;)

でも、例えばスポーツと同じで、努力によって一流の域や近い域まではいける人は多い。



得意不得意はあるだろうけど、不得意でも、必死に頑張っていたら、

頑張っていない人よりは確実に上にいけるはず。




習って練習しないと身につかない、上達しない、は、パターンでも縫製でも同じ。

私は、デザインも似ていると思います。

あとは、その人次第。これも、方向性は違えど、同じだと思います。

やっていない人が多いなら、やってみる価値は大いにあると思います。


何もせずに「私にはできない」と思っちゃうのは、「努力したくないからやる前から放棄したい」のと同じ。ものすごくもったいないです。






見たものに影響を受けるのは誰もがそうですが、そのままに作ってしまう人は多く、

デザインできる人は、その人のフィルターに通し、その人独自のデザインに消化します。

ヒント元が何か、その人にしかわからないことも多い。



他者のデザインを自分のデザインだと勘違いしてしまう人も多いようだし、

意図的に他者のデザインを利用し、それの何ががいけないことかをわかっていない人も多いようです。いけないことだとわかりながら、やっている人もいるかもしれません。


(過去に、オリンピックロゴの盗作問題がありましたが、「あれの何がダメでアウトなのか、よくわからない。」と言っていた生徒さん達もいました。あの問題が起こったおかげで「いい勉強になった」と言っていた生徒さんもいました。グラフィックデザインに限らず、洋服でも同じことです。ただ、洋服については、業界内でパクリ放題がまかり通っていることもあり、本当はいけないことだと感じとれない人は多いかもしれません。でも完全にダメでしていはいけないことだという意識が大事です。そして、被害側になった場合も想定して対策を考えておくことが大事だと思います。どこでどんな問題とぶつかるかわからないから、知識や情報だけは入れておく必要があります。)



そのほか、誰かのデザインだとは言えないような、ごく一般的で普遍的な、基本的な形や仕様、既に広く浸透しているものを、まるで独自の革新的な考え(デザイン)かのように主張する人もいるようです。

そういう話を耳にすると、本当の意味でのデザインのことやモラルを知らない人なんだろうな、無知なことを声高に発しているのと同じことだな、と感じます。





個人や小さなメーカーのデザインを、有名なブランドや会社がそのままパクリ、商品化して問題になることは、SNSが発達してよく目にするようになりました。

個人でも頑張って戦われているケースも多く見ました。

個人間でも当てはまりますが、パクった側に非があり、企業イメージは確実に悪くなると思います。



誰かが考え、作り上げたデザインを、あっさりと奪い去る行為は強盗行為だと思います。

自らデザインをする人間でも、平気でそれができる人達がいることは、私には驚きです。



「オマージュ」という言葉がありますが、本家が認めていないものは、微妙な場合が多い。

有名ブランドのデザインやロゴ、キャラクターなどを利用し、タダ乗りで、モノ作りしてしまうのも、本家が認めていない場合は、問題ありです。


仮にデザインやロゴを使っていなくても、あからさまに特定のブランドを想起させるモノ作りは、有名ブランドの付加価値だけを利用する、行為になると思います。

それは暗に「自分のデザインや作るモノには価値がない」と発していることと同じことに感じます。


有名ブランドを想起させるものを求める人は、その人が作るモノが欲しいわけではなくて、有名ブランドの代替品として求めていることが多いだろうから、きっと、その人が作ったものでなくてもいい。似たようなものであればなんでもいいわけです。


それでもいいから作りたい、売れさえすればそれでいい、という価値観の人はいるかもしれない。自分で付加価値を作り、自分が作るものを欲しい、と求めてくれる人を作ってほしいです。




あれこれ書きましたが、スクールで学ぶ生徒さん達には「デザインから作れる人」になってくれると嬉しいです。


(デザインをスクールで学ぶ、学ばないは関係なしに「デザイン」への意識を持って、犬服作りして欲しいです。)


スクールで学んでいただく犬服の作り方は、品質的にも自信を持って学んでいただける内容だと思っています。スクールで学ぶ「作ること」はOKとして、「企画デザインすること」をどれだけ強化していけるのか、今後、取り組んでいきたいと思っています。


一つずつ、必要な要素を補強していきたいなと考えています。




「企画デザインすること」「作ること」「売ること」


全体的に取り組みだす生徒さんが出てきたら、その後更に、いろいろな楽しい企画へと繋げていけるので、一人でも多く、デザインから作れる人がでてきてくれることを期待しています!



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