犬服専門クラスのデザイン授業
スクールの方針
スクールの今後の方針・目標は、「デザインからできる人を育てる」です。
今後の方針が固まったので、デザイン面を強化していく体制にする必要があり、デザイン面をしっかり補強したい、デザイン力をつけたい、という人は、販売を視野に入れている人が大半だろうということで、「オリジナル犬服ブランド販売クラス」を作りました。
専門クラスのデザインの授業の不足分を補いつつ、ブランド構築を同時にしてもらうための位置づけとしています。
また、学祭やその他イベントなどを通し、誰でもデザインの練習をしてもらえる機会を作れるように、と考えています。
犬服専門クラスのデザインの授業
犬服専門1年生クラスでは、しっかりとデザインの練習ができるのが修了課題の1回。
二年生では、2回。
もともと、パターンと縫製をメインに、企画の練習も少し、で始めて、開始当時の意図通りなのですが、方針を決めた今・・・やっぱりもう少し多くできればいいなぁと。
時間数を変えず、デザインを扱う授業時間を増やすことは現状難しく、時間・回数をそのままで、デザインの時間を増やすと、パターン・縫製が不十分になってしまいます。
パターン・縫製の時間は削れないので、デザイン面を補強したい場合、別で補う必要が出てきます。
今年度からは、少ないデザイン課題を最大限に活かせるように、デザイン課題に取り掛かる前に、違う発表課題で下準備を何度かしてもらい、少しでも地ならしをしてからデザイン課題をしてもらえるようにと考えています。(授業内はチェックや発表のみで、作業は自宅作業となります。)
また、学祭などのイベントを通して、デザインの練習を1回でも多くしてもらえたら、と。
(学祭は、犬服教室の生徒さんも自由参加なので、デザインを練習してみたい人は、機会があれば参加いただくのがオススメ。教室の生徒さんは、教室時間内での指導になります。)
「デザイン」は後回しにしてはいけない
これは「パターンだけしたい」「縫製だけしたい」人にではなく、
自分でデザインして作りたい生徒さんに対してのこと。
例えば、犬服をこれから学ぼう!な人にとって、「デザイン」も一緒に取り組むのは、大変そうに思うかもしれません。「そんなの後でいい」と思う人や「そもそも、そんなこと必要?」と思う人もいるかもしれない。
オリジナルデザインで作っていきたい目標がある人は、ある程度作れるようになってから「デザイン」に取り組みだすのでは遅いと思うのです。
期限があるわけではないから、「遅い」という言葉は適していないかもしれませんが、
「これくらいにはこんなことしたいな、こんな風になってたいな」な目標や想いがあるなら、それらの目標を掲げた瞬間から「デザイン」も同時に取り組みだした方が絶対いいと思います。
パターン・縫製も身につくまで期間がかかるなら、同じように一朝一夕では難しいデザインも同時に取り組みだすのがよりベストだと思います。早くからやるに越したことはない。
いっぱい練習をして、自分らしさへの追求を深めていかないと、販売を始めてから「自分らしさって何?」と立ち止まってしまうかもしれませんし、似たようなテイストの中で埋れてしまうかもしれません。そこでデザインの重要性に気づいたとしたら遅すぎです。
長い期間に感じたこと、長い期間のその人の全部がひっくるめて、その人のセンスの肥やしになると思っています。そうだとしたら、犬服を作れるようになってから、ようやく「デザイン」を考えだしたのでは、デザイン的には遠回り。
少しでも早い段階から取り組みだすのがよいです。
意識した期間に得られるものは、意識しなかった期間と比べ、圧倒的に得るものは多くなるはずです。そして、自分の中の引き出しも、より多く増やせます。
デザインの授業では、チェックをこまめに受けること、
そして絶対に完成させること
企画デザインについては、スクールからの課題を、生徒さんが、授業時間外にいかに時間をかけて、じーっくりと取り組まれるかがとても大事になります。
何もしない、進めていない生徒さんに対しては、何もアドバイスができず、授業として成立しなくなるからです。
企画デザインは、その人の中から出てくるものが材料になり、その人にどういう意図があるのかが大事になります。それらが無かったり、固まっていなかったり、課題のための作業を進めていない場合、スクール側から、アドバイスや改善策、改良点など、何も言えることがなく、そうなると、生徒さん側は何の学びも成長もなくなってしまいます。
他のケースとして、途中に講師のチェックを受けず、一人で完成形にしてしまい、完成した段階ではじめて講師がチェックする(or 見る)場合、途中段階での改善が一切できません。
誰でもどんなレベルであってもまだその上があるものなのに、成長できたかもしれない種を拾い損ねることになります。
一人だけで最後まで作業してしまうのは、いつでもそのレベルのものは一人で作れるわけで、作れる自分のレベルの範囲内だけで作っていたのでは成長がありません。
スクールで受講している意味が無いパターンです。
とても勿体無いので、そういうタイプかも?と思う方は、注意が必要です。
発表するまで作り上げるには時間と労力を要します。完成までの時間の制限も出てきます。
一度、その大変さから逃げて、完成させないクセがつくと、毎回、完成させられなくなる傾向があります。はじめはどうしよう!と思っているのに、そのうち平気になっていくと思います。このクセだけはつけてはダメです。
そして、準備ができていない状態で授業を受けても、学べることが無くて、学べない状態にしてしまっている自分のことに気づけず、授業自体が意味がないと感じてしまったり、学べない悪循環が生まれます。
スタート時に他の生徒さんよりよくできていたのに、チェックを受けないことで(本人に自信がありすぎてチェックをおろそかにするケースも含む)、終わり頃には、他の生徒さんに課題の質的に追い抜かれていたり、完成できないことが続き、ただ出席しているだけで学べない環境を自ら作ってる生徒さんを過去見てきて、(私も専門学生時代を経験しているので) 講師側と学生側の両方の視点から、もったいないなと感じます。
デザインは、パターン・縫製よりも、作り上げていくことに頭と感性を使い、自分の中から出てくるものが無いと、とても苦労します。
その苦労と過程は、感性磨きの試練で誰もが一度は通る道だと思うので、おおいに悩み、苦しみもがいて良いと思います。
デザインも、パターンや縫製と同じで、コツというか、進め方があって、繰り返すと、組み立て方も自分の個性の引き出し方も上達していきます。
その人ごとに、ユニークな着眼点を持てるようになっていきます。
勉強段階では、企画デザインに苦労する人は多いでしょうし、自分のデザインに納得いかないことがあるかもしれない。大変すぎる作業かもしれません。好き嫌いが別れるかもしれません。
好きな人は、楽しさがわかってくると、どんどん楽しくて仕方なくなると思います。 どんどん楽しさにはまってほしいです。
私は、デザインが好きなので、楽しさをみんなも知ってもらえたら〜と思いますが、各作業ごとに得意不得意、好き嫌いがあるかもしれないので、圧倒的に苦手で嫌いな作業があるのなら、その作業が得意だったり好きな人と、お互いの得意を補い合い、組んで活動するのも一つの方法です。
どんなジャンルでも、習得するためには、受け身ではダメ
1を習って、1のままの人と、1習ってるのに何もしなくて0の人。
同じく1習って 3, 5, 10へと増やしていける人の差は、自主性と主体性があるかどうか、習ったことを、身につけるための努力をどれだけされるか?の差だろうと感じます。
デザイン作業も、他と同じで、何もしなければ、0のままです。
0だったり、1のままの人は、数が大きくならないことの大きな原因が自分だとは気づきにくい傾向にある気がします。頑張る人は数が増えるし、頑張らない人は数が減る。
頑張る人には学びがあるし、頑張らない人には学びがない。
これは、どんなジャンルでも同じだろうなと思います。
余裕は残さず、ゆとりはもつ
何気ない日常の中であったとしても、自分の心が揺れるもの、刺激あるものを少しでも多く見つけられるように。
なかなか見つからない場合は、感性への刺激を自分から探しましょう。
心に響くものを見つけたら、いつどのタイミングでそのイメージビジュアルが使えるかわからないから、写真に撮っておくとベスト。
自分の感性の肥やしになりそうなものを見に行ったり、場所に行ったり、感覚への刺激を求められるゆとりは必要。私は、学生時代に、普段全く興味がないものをあえて見に行ったり、通らない道を通ってみたり、選択しない方をわざと選んでみることも大事だと教わりました。
よく言われる「一流のものを見る」「一流のものを食べる」などは、やはり必要なことなのだろうと感じます。言葉やニュアンスで「一流」がわかっているつもりでも、それらは、実際に実体験していないと、本当の意味での一流がどんなものか、わからないから。
デザインに慣れてきたら、何気ない景色からもデザインのヒントを見つけようとデザイン脳になってきて、デザインが浮かびやすくなっていきます。 たくさんインプットして、自分の中にある引き出しを増やしていきましょう。
自分がどう感じるかを楽しみ、自分がどんなものを生み出していくのかを楽しみましょう。
自分で自分が何を感じて何をデザインするのか楽しみ!こう思い始めると、デザインがめちゃくちゃ楽しくなっていきます。
専門クラスに通い、課題や宿題をやりつつ、復讐や練習もして、カツカツギリギリだと、
知らない間に落し物をしていた!みたいになりそうだし、その時に歩いていた道端や空や景色も覚えていない、となると、心に響いてたかもしれない大事な何かを見落としてしまう可能性があるので、勉強期間は、ゆとりは持ちつつ、余裕は無いくらい手を抜かず取り組んでみてください。
ダダーーっと沢山書いたので、伝わりにくいかもしれませんが、
販売を視野に入れている生徒さんは「デザインの授業」を最大限に活かしてくださいね。
「犬服作りを勉強したい」と思い、当スクールで学びたいと選んでくれた、その巡り合いを大事に、より濃く充実した期間にしてもらいたいです。
専門クラスの授業期間は、やればやるだけ、得られる期間。大いに活用してください。
目標がしっかりある生徒さんは、将来の自分のために、余裕がまだあるなら、その余裕は作業と学びに費やしましょう☆
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